記事タイトル：年末までに、紅茶がメイン（紅茶の消費が大半）のインド市場への進出を計るスターバックス社
（バンガロー市 ２００７年２月２５日、AFP社発信ニュース：翻訳ｱﾄﾞｱｽﾄﾗﾍﾞﾝﾁｬｰ社）

カフェーチェーン大手のスターバックス社は、インドの経済拡大と共に増加傾向にある中流階級層をターゲットに、第一号店のオープニングに向けて準備に入った。

このアメリカ シアトル州発のカフェチェーンが、紅茶の消費量が、コーヒーの消費量の１０倍というインドの市場を踏まえながらも、あえてこの世界第２の人口を誇るインド市場への進出を今年末を目途に目論んでいると報道されている。

一足先に、お隣中国では、同じくコーヒーよりお茶の消費国とされながらも、同チェーンは、第一号店を１９９０年代末にオープンし、現在１９０店舗まで拡大展開している。２００６年１１月時点で、スターバックス社のアメリカ国外の店舗数は、１４３４店に昇ると報告されている。

スターバックスがカフェ展開のパイオニアかというとそうでは無く、現在インド市場で、既にカフェ大手２チェーン、“バリスタ”と“カフェコーヒーデー”というカフェチェーンが既に展開して居る。そして、この２社が（国の生産する３／４のコーヒーを輸出している）インド市場に、独自のコーヒー文化・カフェ文化を広めたという大きな役目も担って居る。
（ブログのインドの滞在記から、このインドのカフェを読むには、こちら↓
http://ameblo.jp/destinycrystalconnection/entry-10017298282.html）

これらカフェチェーンの努力の成果もあってか、昨年（２００６年度）のインド国内のコーヒー消費量は、一昨年前の６万トンから２万トン増加して ８万トンに達した。これらのコーヒーの消費の増加は、大半が全国に増加傾向にあるカフェチェーンでのコーヒーの消費からなるものであり、若者がコーヒーを受け入れたからである。また、経済成長率９％というインドの成長率と、中流階級の増加と彼らの消費能力の増加と共に、コーヒーの消費も増えた結果となる。

ここまでは、スターバックスのインドでの展開へ向けて、ポジティブな内容に聞こえるが、無論ハードルもある。それは、インドの１０６％関税率というコーヒーへ掛けられる課税である。これにより高品質の外国産のコーヒーの輸入を抑制し、それによって、世界中で同じブレンドを誇るスターバックスのインドでの戦略・展開にも影響する事は間逃れられない事になる。

以上記事から読みとれる、我々の見解：
以上のスタバのインド市場進出から読みとれるのは、ボトルネックである高い関税率を逃れて、コーヒーや関連商材の現地調達を軸にし、世界ブランドと言っても過信せず、既に現地で展開する他社のコーヒーチェーンのケーススタディーも研究した上で展開した方が成功の確率が高い。既に、過去に出店を企てて失敗したり、第一店舗出店後に続かなかった、他の外国チェーンの失敗例も良く参照して、途上国でのサービス展開を計画した方が良いだろう。日本でチェーンやフランチャイズ展開する各社も、この成熟した日本市場で頭打ちで伸び悩んでいる会社が大半の中、日本のチェーン会社のインド第一号店出店計画も、立て始めても早すぎはしないはずである。


オリジナル記事以下：